「社会問題」として定着した部活動問題

2021年12月13日


 こんにちは。BMTI代表の神谷です。先月、ロンドンブーツ1号2号の田村淳さんが以下のようなツイートをしました。

 「部活を学校の先生がやらなきゃいけない」ことに疑問を投げかけ、約2万件もの「いいね」が付きました。淳さんは、メインパーソナリティを務めている土曜昼のラジオ番組でも次のように語りました――「自分が高校生ぐらいの頃からずっと疑問に思っている」「専門性のない先生が学校の校長から圧かけられてやって、無償というのは解せない」「この先、学校の先生になりたいという優秀な人材が確保できず、レベルが下がっちゃうのは僕は嫌だなと思う」YouTubeで視聴する)。


 また、福井新聞の取材を受けた元陸上男子400メートル障害選手の為末大さんは、部活動の地域移行に賛成である理由を次のように述べました――「労働基準法で見ていくと部活自体が本当はできていない。それをちゃんと先生たちが言うことになると、実はもう成立していない」。インタビューの終盤では、「ここで新しい形を見いださないとスポーツがダメになる。一番良くないのは、今までの形ではなくなるのが嫌だと言って、ただ抵抗すること」とも述べています(YouTubeで視聴する)。


 このように最近は、一部の教育学者や当事者の教員だけでなく、お茶の間の人気者までもが「部活動のおかしさ」を堂々と口にするようになりました。私たち(BMTIに限らないツイッター上の仲間たち)は5年ほど前から積極的な問題提起を続けてきましたが、今は当時とは比べ物にならないほど多くの層が部活動問題に真剣に向き合ってくれるようになりました。柏市教育委員会が実施した保護者アンケートの結果(下図)からも、部活動問題に関する認識の広がりが読み取れます。

 おそらく今後は、冒頭で紹介したような有名人による発信の効果もあって、よりいっそう多くの人が部活動問題を知ることになるでしょう。ここまでくると、いよいよ「社会問題」として定着した感があります。しかし私たちは、未解決のまま放置され続けている社会問題があまりにも多いことを知っています。部活動問題が意識高い系の人たちの消費対象となることを超えて、現状を本当に変えるためには何が必要でしょうか。私は、現場に一番近いところで当事者(教員だけではない)の声を聞き、その声を具体的なアクションに転化し続けていくことが大切だと思います。

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